北大法学部がおすすめな理由

先週共通テストが実施され,今は出願期間に入っているだろう。

そこで,北大法学部生自身が北大法学部をおすすめする理由を述べていきたいと思う。

もちろん,共通テストの成績云々により難しい側面があることは否めないが,後述するように北大法学部に入るためにそこまで共通テストの成績は必要ないと考えられる。

いわゆる偏差値が他の旧帝大と比べてそこまで高いわけではないからこそ,その旨味が生きていくのではと考えている(もっとも,近年のトレンドである法学部の不人気自体については目を背けるしかないのだろう…)。

 

なお,北大生自身が語る北大法学部のおすすめする理由は以下のYouTube動画で挙げられている(是非参照してほしい)。

https://youtu.be/YZCbVAbWK1A

この動画で述べられているおすすめする理由は

①夏涼しい

②家賃が安い

③アクセスが良い

④卒論がない

⑤なんか開放的

の5つである。

以上の理由はよく当てはまるのではないかと思う。

上記のうち①と③と⑤はいわば北海道的環境の恩恵だろう。

夏はカラッとした天気でお昼に大通公園や大学構内でビールを飲むのは最高である。

また,大学特有の静けさというか,そういうものがすぐ横の都会と並存していることも北大の特色である。

少し車を飛ばせば大自然が広がるということも北大の特徴かもしれない。

だが,北大法学部をおすすめする理由というよりかはむしろ北大をおすすめする理由である。

つまりより広い形で北大という大学レベルの話としておすすめする理由だ(いうまでもなく僕はもちろんこの理由に賛成である)。

 

そうすると,北大「法学部」をおすすめする理由はなんであろうか。

ここで参考になるのは上記の④である。

これは完全に北大法学部がおすすめである理由になろう。

僕はこれは法学部の特権だと思っていたがどうやらそうでもないらしい。

私大の法学部にいる知人の中には卒論が義務付けられているところもあるという(国立もコースによっては卒論(リサーチ・ペーパー)を課されているようである)。

法学部に卒論がないのは,法学部の定期試験の重さであると言われている。

だがそれを乗り切れば残りの時間を自由に使うことができるのである(ただこの自由もなかなか厄介なもので,手懐けるのはかなり難しいじゃじゃ馬である)。

 

法学部と聞くと,進路は弁護士か裁判官か,みたいな反応が世間の常であるがそんなことはなく,むしろ法曹志望は少数派である。

民間に就職するのが大多数になる。

そして,北大法学部はどうやら就活ではまあまあ有利らしい。

関東や関西に就職しようとするとかなり地理的なハンデがあるが(正確には,就活の準備が遅いらしい),それでもそれなりにみなさんいいところに就職なさる。

この辺りは北大法学部(法学部に限られないが)の人材の側面でおすすめできるかもしれない。

 

さらに,大いに学び,大いに議論をすることができるのは北大法学部のおすすめする理由になる(北大に限られないかもしれないが)。

北大法学部では演習(ゼミ)を取ることができ,そこで報告発表・ディスカッションをする。

いい報告であればそれだけにリアクションが返ってくるものである。

僕の感触では熱心に勉強している人はやっぱりいて,こういう人たちと議論をするのは,議論好きの人からすれば楽しいかもしれない。

中には4時半から始まり9時に終わるゼミもある。

こういう(ややブラックな!)勉強ができるのも北大法学部のおすすめできる理由である。

 

最後に,他学部の授業も履修することができるのも北大法学部をおすすめできる理由である。

他大学でも他学部履修が認められているところはあると思うが,その中でも北大法学部は広い法だと思われる。

そして他学部の授業を取ることで卒業への道を進むこともできる(僕はミクロ経済学社会学インド哲学,社会思想史などを取った)。

はっきりいって法学部の講義はつまらないと思う人が圧倒的多数であろう。

砂を噛むような法学から距離をとって勉強できるのもまた北大法学部をおすすめする理由である(そして,法学から距離を取るという手法が濃い学問分野が法学内にあるのも北大法学部をおすすめする理由である)。

 

以上が北大法学部のおすすめする理由になる。

やはり北大法学部そのものをおすすめする理由を探すのはとても難しい。

だが,もうすぐ卒業し北大を去る身として,北大法学部はなかなか良いところであるのは確かである。

キーポイントは「大学的自由」なのだろう。