寿命
僕の世界は複雑すぎてもう耐えきれなさそうだ。
空元気を出さなければ自分が保てなくなりそうだ。
どうしてこうなってしまうのか。
どうしてこう考えてしまうのか。
なぜこうでなければならないのか。
僕自身の思考すらも相対化してしまう。
なぜこう考えるのか。
何か他の方法はなかったのか。
ついにバイト先の塾の生徒とも会話がままならなくなってきたかもしれない。
会話というものは難しい。
学部生であるのもちょうど1年半しかなくなってしまい,その後の身の振り方をどうするか,安定しないからこんなことになっているのだろう。
先月大学の教員とランチをしながら話をして,ある程度の方向性を見出せたが,ここからは自分で考えるしかない。
社会学者のニクラス・ルーマンは社会を自己産出的なシステムとして捉え,専ら複雑性の減少をコミュニケーションの機能とした。
社会システム理論のもとでは法は経済・政治と並び自律=分化したサブシステムとして組み込まれる。
自己との会話に終始する僕の世界では僕だけの要素で再生産されるのか。
だとしたら贅肉は削がれ,自らの興味のみしか言葉を持ち合わせなくなる。
すると自己の外部たる他者との会話はまるでできなくなるかもしれない。
もちろんこんなことは思い込みに過ぎないのかもしれない。
Aさんは香港へ留学に行ってしまった。
また彼女とナンを食べに行きたい。